新種牡馬の成功を読めるか
著者は血統について考えるのが好きだ。
競馬にのめり込んだキッカケが、
プレイステーション(初代)のゲーム「クラシックロード 優駿2」だったのだが、
そのゲームはかなりの血統ゲームで、当時は今と比べると乏しい知識ながらも、
インブリードやニックスなどの血統理論を自分なりに学習し、
その理論を自分なりに吸収していった。
当時、それらの理論はゲーム攻略のために学んでいたのだが、
今となっては、その時の知識が競馬を楽しむことに一役買っている。
※馬券の収支に繋がっているかは別。むしろマイナスかも。。
ただ、今になってハッキリわかるのは、
実際の競馬はゲームほど単純ではないということだ。
(今考えると当たり前の話だが。。)
そして、もう一つゲームと大きく違うと感じているのは、
・〇〇のインブリードがあるからスピードがある
・△△のインブリードがあるから根性がある
などの特徴は、一般人の馬券勝負にはあまり意味が無いということだ。
例えば、競馬ゲームによくある設定として、
ナスルーラ(Nasrullah)のインブリードは気性難になる、という特徴があるが、
これは現実の競馬の個別のレース予想にはあまり関係ない。
例えば、ダービーに出走してくる馬の中に、
ナスルーラのインブリードを持つ馬がいたとして、
そのインブリードを理由に馬券から外す人がいるか?
そんな人は極めて少数だろう。
仮に、インブリードによる気性難の効果が本当にあったとしても、
気性難を抱えながらも、世代の頂点を決めるダービーというレースに出走してきている以上、
そのレース単体で考えた場合、気性難を理由に負けるとは判断しづらいだろう。
このように、距離適性や芝・ダート適性などの一部の要素を除けば、
個別のレース予想に対して血統理論を持ち込むことはなかなか難しいのだ。
ただ、その一方で、血統理論を元にして、
種牡馬あるいは繁殖牝馬としての活躍を予想することについては、
ある程度は可能だと考えている。
なぜなら、繁殖としての成績は、1レース単位の予想とは異なり、
予想する上での母数(頭数、レース数)が圧倒的に多くなるからだ。
特に、種牡馬であれば、1年間で100頭以上がデビューする馬もおり、
個別のレース予想とは、根本的に母数が違ってくる。
そのため、馬券の収支とは別で、種牡馬リーディングを予想する上では、
血統理論は役に立つ知識だったりする。
ただ、残念ながら、その知識が役に立つことは(馬主にでもならない限り)無い。。
ちなみに、著者の種牡馬リーディング予想として、
ロードカナロアとルーラーシップが上位に来ることは予想していた。
(まあ、これはかなりの人数が予想していたことだと思うが。。)
ただ、このような「注目の種牡馬が期待通りの繁殖実績を出せるか?」は、比較的予想しやすいのだが、
逆パターンの「注目されていない種牡馬のうちどの馬が活躍するか?」を当てるのは非常に難しいと感じている。
このパターンを当てることができれば、
POG(ペーパーオーナーゲーム)等で役に立ちそうなものだ。
とはいえ、2023年は、近年まれに見る大物種牡馬の候補が多数デビュー予定だ。
個人的には、レイデオロの活躍はほぼ確定的と考えている。
それ以外では、ブリックスアンドモルタルには少し懐疑的、
カリフォルニアクロームは大当たり輸入種牡馬として期待、
穴っぽいところではホークビル産駒の活躍に期待している。
※新種牡馬の分析は、どこかの別の機会に実施してみたい。