天皇賞・春(2023年)回顧
結局、ルメール騎手。本当に上手い。
競走中止の馬が出たので良いレースと言うのは不適切かもしれないが、
ジャスティンパレス&ルメール騎手は、文句ナシのレース運びだったように思う。
<レース結果>
・1着:ジャスティンパレス
・2着:ディープボンド
・3着:シルヴァーソニック
※圧倒的人気のタイトルホルダーは最終コーナー付近で競走中止。
予後不良にならなかったのが不幸中の幸いだろうか。
展開は、内枠を利してタイトルホルダーが先手を取るも、最初のコーナー辺りでアフリカンゴールドが外から強引に先頭を奪う。
有力どころはアスクビクターモアが3番手集団、少し遅れてディープボンドが追走。
更にその後の中団をジャスティンパレスが追走し、後方にポルドグフーシュ、シルヴァーソニックが追走。
一週目のスタンド前でタイトルホルダーが先頭を奪い返し、そこからアフリカンゴールドは失速してしまう(後に競走中止)。
有力どころの位置取りはほとんど変わらず、最後のコーナーまで大きな動きなく道中は流れる。
第3コーナー辺りでタイトルホルダーの手応えが怪しくなり、そのまま失速(後に競走中止)。
アイアンバローズが一時先頭を奪うが、最終コーナー入口でディープボンドが外から交わして先頭。
そのまま粘り込みを図るも、ジャスティンパレスが直線半ばで一気に交わして抜け出し、そのまま約2.5馬身突き放して先頭でゴール。
一旦先頭に立ったディープボンドはそのまま粘って2着。
3着には道中後方から徐々に位置取りを上げて、最後よく追い込んだシルヴァーソニックが入った。
その他の有力どころは、タイトルホルダーは3コーナー付近で故障発生し競走中止。
アスクビクターモアは最終コーナーで手応えなく馬群に飲まれ11着。
ポルドグフーシュは最後じわじわ伸びるも6着と、あまり見せ場なく敗れた。
勝ったジャスティンパレスはさすがの一言。
京都の3200mは内枠有利が定説ではあるが、この内の先行馬が崩れていく展開の中で、
道中うまく馬群を捌いて、最後は外めから突き抜けた。
馬の実力と枠順の利もあったとはいえ、ここまでスムーズにいったのは鞍上の好騎乗も大きい。
2000m付近での実績もあるので、この後のG1戦線での活躍に期待したい。
2着のディープボンドは、さすがの粘り込み。
これで4~6歳で3年連続で2着と、これはこれで素晴らしい成績。
他のレースを見ていると、やや衰えが見えてきたようにも感じるが、
どうにかしてG1タイトルを取ってほしいところ。。
3着シルヴァーソニックは外からしっかり伸びて3着。重賞連勝は伊達じゃなかった。
最後の直線ではブレークアップと共に目立つ伸びだったが、先に抜け出した2頭には届かず。
今回は外枠だったこともあり、このレースが限界だったように思う。
もう7歳だけに来年どうするか不明だが、来年もこのレースに出るようなら、相手次第ではチャンスがあるかもしれない。
断然人気のタイトルホルダーは故障により競走中止。不完全燃焼に終わったが、無事だったことが何よりだ。
現役を続けるのか現時点では不明だが、種牡馬としての需要もありそうなので、無理せず引退しても良いようにも思う。
他の人気馬で見直したいのはポルドグフーシュか。
今回は外枠でもあり展開が向かなかったが、大崩れしなかっただけに、条件が向けば今後も好走できそう。
対して、先行して崩れたアスクビクターモアは、今後も厳しいかもと感じた。
ディープボンドに早めに来られたとはいえ、G1級の馬ならもう少し踏ん張れても良かったのではと思う。
それにしても、改めて思うのはルメール騎手の上手さ。
いくら流れが向いたとはいえ、何事もなくキッチリ勝ち切るのはスゴイ。
馬券を買う側としても安心して買えるし、この後のG1戦線も非常に楽しみだ。