マイラーズC(2023年)検討
2023年4月22日より、京都競馬場が改修工事を終えてグランドオープン。
大幅なコース改修は無いものの、観戦スタンドやパドック増築しており、より観戦し易くなったようだ。
しばらくの間は、インターネットで事前予約した人のみしか入場できないよう入場制限をかけているようだが、
ゆくゆくは超満員の観客で埋まる日が来るだろう。
(早ければソールオリエンスが3冠をかけて出走する菊花賞あたりだろうか?)
改修後初の京都での重賞競走は、芝1600mで行われるG2マイラーズカップだ。
なかなかの好メンバーが揃ったように思う。
実績ならG1馬シュネルマイスターだが、昨年1年間は好走するも勝ち星ナシ、
対するは3連勝中の4歳馬ジャスティンスカイ、前年勝ち馬のソウルラッシュ辺りか。
以下、いくつかの視点から考察してみたい。
<能力>
能力ならやはりシュネルマイスターだろう。
ただ、この馬、3歳でNHKマイルCを制して以降、G1レースでの勝利は無い。
また、3歳秋の毎日王冠を勝利後は、G1で好走はあるものの、勝ち星から遠ざかっている。
これを一時的なスランプと捉えるか、年齢による衰えと捉えるか。
前年勝ち馬のソウルラッシュは、前年勝ちの実績があるだけにもちろんG2勝ちの能力はある。
ただ、この馬もマイラーズCの勝利の後は、好走はあるものの勝ち星がなく、
前年のこのレースがピークだった可能性がある。
他の馬では、まずは3連勝中のジャスティンスカイ。
昨年秋から2勝クラス→3勝クラス→オープン特別と3連勝しているが、
今回は相手が一気に強化されるだけに、ここで即通用するかは微妙。
ただ、レベルが高いと言われる4歳世代だけに、一気に突き抜ける可能性はある。
もう一頭挙げるなら、こちらも4歳馬ガイアフォース。
この馬はマイル実績はなく近走不振だが、G2セントライト記念で後の菊花賞馬アスクビクターモアに勝利した実績アリ。
距離短縮に対応できれば能力的には充分に通用しそう。
他の馬は、能力的には一枚劣る可能性が高い。
現時点で見せているパフォーマンスで考えると、
シュネルマイスター > ソウルラッシュ > ガイアフォース > ジャスティンスカイ
といったところか。
<血統>
2年ぶりの京都コースでの開催となり少し傾向が変わるかもしれない。
阪神で開催された近2年は、ルーラーシップ、ロードカナロア、キングカメハメハといったキングカメハメハ系の好走が多かったが、
京都で開催されていた期間は、それらキングカメハメハ系の好走率がやや低く、
ディープインパクト産駒(これは阪神コースでも強い)と、短距離適性のある馬が好走傾向にあった。
短距離適性で考えると、外国産馬だがKingman産駒のシュネルマイスターが優勢か。
また、今年はディープインパクト産駒の出走は無いが、
イクイノックス、ソールオリエンスでブレイク中のキタサンブラック産駒は、
直線での爆発力を武器にする産駒が多く、ディープインパクト産駒に近いようにも見えるので、
そういう意味では、ジャスティンスカイもガイアフォースが狙い目か。
逆に、キングカメハメハ系の成績が今一つであることを踏まえると、
8枠の2頭、ソウルラッシュとエアロロノアはやや割り引いて考えたい。
<展開>
京都コースで開催された過去の成績を考えると、脚質的には先行が優勢。
しかも今回は改修後初開催の開幕週でもあり、やはり内枠が有利だろう。
逃げはシャイニーロック、キングエルメス、ビーアストニッシドのいずれかか。
ただ、これらは有力馬と比べると力的には少し落ちる。
有力馬では、シュネルマイスター、ソウルラッシュ、ジャスティンスカイは中団から後方だろう。
となると、展開から狙いたいのはガイアフォースか。
先行しての好走実績アリ、しかも昨年夏の1勝クラスは芝2000mを1.56.8で勝利しており、高速決着にも強そうだ。
<人気妙味>
能力的に、上位人気4頭とそれ以外では差がありそう。
上位人気では、実績で劣るジャスティンスカイが最も過剰人気に見えるが、
勢いがあるので勝ち切れるかもしれない。
実績上位のシュネルマイスターだが、昨年1年間で勝利していないことを考えると、
2倍台はやや売れすぎかもしれない。
逆に、ガイアフォースは4頭の中では最も妙味がありそう。
マイル実績の無さが嫌われているのだろうが、母父:クロフネを考えると、
距離短縮がマイナスになるとは考えづらい。
人気薄で狙いたいのは、ビーアストニッシドとマテンロウオリオン。
ビーアストニッシドは近走不振だが、昨年春にG2スプリングSに勝利した実績アリ。
その後は勝ち星から遠ざかっているが、クラシック3冠すべてに出走しており戦ってきた相手はかなり強力。
展開が向きそうでもあるので、この人気なら狙う価値アリか。
マテンロウオリオンも近走不振だが、こちらはG1・NHKマイルCの2着馬。
その後はしばらく凡走が続いているが、前走は上がり3F・33.2という速い上がりを出していて復調気配アリ。
<結論>
・本命:ガイアフォース
・相手:シュネルマイスター、マテンロウオリオン、ビーアストニッシド、ジャスティンスカイ
シュネルマイスターは実力上位もピークを過ぎたと見て、ここは4歳馬の逆転に掛ける。
4歳馬の中でも、距離短縮がプラスに出そうなガイアフォースを本命に。
ジャスティンスカイは重賞実績が無いため、今回はガイアフォースを上位に取りたい。
マテンロウオリオンは横山典弘騎手の奇襲がハマりそう、ビーアストニッシドは展開が向きそう。
人気どころでは、ソウルラッシュは大外枠と血統から、連覇の可能性は低いと見た。
新生京都コースでの初重賞、気持ちよく当てて幸先よくいきたいところだが。。