バーイード(Baaeed)、何者!?
2022/8/17、イギリス、ヨーク競馬場、インターナショナルS(G1)、2050m。
衝撃が走った。
これまで9戦全勝、マイルG1を5勝してきたバーイードが、
昨年度の同レース覇者、ミシュリフを相手に6馬身差の圧勝。
初の2000m戦にして、圧巻のパフォーマンスを見せた。
血統を見ると、父シーザスターズ、母父キングマンボ、母母父シングスピールと、
明らかにマイルよりも長めの距離に適性がありそうな血統。
マイルから距離延長した2000m戦で、ついに真価を発揮した、というようにも見えた。
この勝ち方と血統から、凱旋門賞(2400m)に出走してほしいとの声もあるようだが、
陣営は凱旋門賞出走には否定的で、英チャンピオンS(1990m)を最後に引退させる方針のようだ。
筆者は海外競馬にはそこまで詳しくないが、
日本馬が出走しているレースや、凱旋門賞などのビッグレース、
あるいは注目馬の出走するレースは、ある程度、観戦してきたつもりだ。
今回のバーイードの勝ち方は、これまでに見てきた中でも最上級のパフォーマンスに見えた。
10戦無敗という戦績からも、この馬は近年の欧州最強馬であるフランケルと比較されるレベルだと思う。
(というより、それ以外の比較対象がいない。)
過去のレース映像も、見れるだけ見てみたが、
やはり今回の(ほぼ)2000m戦がベストパフォーマンスだったように思える。
次走の英チャンピオンSも(ほぼ)2000m戦だけに、圧勝するだろう。
それどころか、引退レースということを意識して、
最高のパフォーマンスを見せて引退する可能性も高いと見ている。
とにかく故障にだけは気を付けて、引退の花道を飾ってほしいところだ。
そして、種牡馬として、次の世代の血をつなげてもらいたい。
※個人的には、この血統は、日本にも適応する可能性があると思っている。
父シーザスターズは欧州の重い芝への適性が強く、日本での活躍は少ないが、
母父キングマンボの産駒は、エルコンドルパサー、キングカメハメハなど日本での活躍馬も多く、
母母父シングスピールは、自身はジャパンカップに勝利している他、
産駒にもローエングリンやアサクサデンエンといったG1馬を輩出している。
日本や米国のスピード血統との配合は、うまくいけば日本での活躍に繋がるのではないかと思う。