オークス（2023年）回顧

強い、の一言。
大多数の人間が勝利を予想していたが、その上を行く強さ。
スムーズだとこんなにも強いのかと見せつけられた。

＜レース結果＞
・1着：リバティアイランド
・2着：ハーパー
・3着：ドゥーラ

展開は、意表を突いてライトクォンタムが逃げ、キミノナハマリア、ラヴェル、イングランドアイズが追走するというやや意外な並び。
この4頭が後ろを少し離して先団を形成し、リバティアイランドは前走と異なり中団の前目の追走。
ハーパー、ペリファーニアらの有力馬はその少し後ろ、コナコーストはこれまでと変わって後方からの追走となった。

直線入り口では先行4頭が粘っていたが、残り400m付近でラヴェル以外は脱落。
内からラヴェルが抜け出すも、外から手応え充分にリバティアイランドが迫る。
残り200m付近でリバティアイランド突き抜け、そのまま6馬身差の完勝。
そこからは熾烈な2着争いとなったが、2着には勝ち馬から少し遅れて追い込んだハーパーが入線。
3着に後方追走から大外一気に来たドゥーラ、4着は先行策からよく粘ったラヴェル。
5着、6着は中団からしぶとく伸びたシンリョクカ、ヒップホップソウル。
3番人気のコナコーストは最後の直線で馬群に突っ込んだが伸びきれず7着となった。

リバティアイランドは下馬評通り、むしろそれ以上の強さで完勝。
今回はスタートを決めて桜花賞より前目の位置取りでレースを進めたが、結果、前走以上のパフォーマンス。
ジェンティルドンナ、アーモンドアイらの名牝を彷彿とさせる圧勝劇で、早くも3冠当確ムード。
次の秋華賞も同じレースができればまず3冠は間違いなさそうだ。

2着ハーパーは、距離伸びて期待されたが、勝ち馬とは離された2着。
スムーズなレースで、力は出し切っていそうだが、今回は相手が悪すぎた。

3着ドゥーラは人気は無かったが、G3札幌2歳Sを制して、その後は王道路線を走ってきた実力馬。
G2チューリップ賞では1番人気になるなど、実力は認められていただけに、ここは人気の盲点だったか。

惜しかったのは4着のラヴェル。
2歳時にG3アルテミスSでリバティアイランドを破った実績は伊達じゃなかった。
結果論だが、今回は前に行ったために脚が溜まらなかった感がある。
先行した他の馬達が崩れる中で、この馬は見せ場充分の4着。
展開次第では、この馬が2着に入ってもおかしくなかったはずだ。

勝ち馬の強さが際立ったレースになったが、
先行した4頭を始めとして、リバティアイランドに黙って勝たせるのではなく、
これまでと戦法を変えてでも勝ちに行った騎手（陣営）が多かったように思う。

結果的には、リバティアイランドに圧勝されてしまったものの、全馬が持ち味を発揮した好レースだったと思う。
馬券を買う側としては、このようなレースが見れれば、あまり悔いはない。（悔いは"少ない"が正しいか。。）

来週のダービーも、ソールオリエンスという圧倒的な人気馬がいるレース。
オークスに続いての好レースを期待したい。