サンデーサイレンス系は、現在の日本競馬において最も繁栄している血統である。

・ディープインパクト
・ハーツクライ
・ダイワメジャー
などは、すべてサンデーサイレンスの血を引く馬である。

※上記の3頭は、2022年のリーディング上位10頭のうち、
 サンデーサイレンス直仔を選んだもの。
 これら3頭以外にも、多くの活躍馬および種牡馬を輩出している。

サンデーサイレンス自身はアメリカで生まれ育ち、
アメリカのクラシックを含めG1を6勝した名馬である。

ただ、その血統はアメリカではそれほど評価されておらず、
引退後は種牡馬として日本に輸入されることになる。

初年度産駒は1995年からクラシックに出走した世代。
その世代から、
・フジキセキ(2歳王者)
・ジェニュイン(皐月賞勝ち馬)
・タヤスツヨシ(ダービー勝ち馬)
・ダンスパートナー(オークス勝ち馬)
を輩出するなど、いきなりの大活躍。
僅か2世代の産駒で1995年のリーディングサイアーに輝くと、
2002年に逝去した後、産駒が減った2007年までリーディング首位を独走。
「サンデーサイレンスが日本の競馬を変えた」とまで言わしめた。

サンデーサイレンス産駒の最大の特徴は、そのスピードにある。
芝、ダートを問わず数多くの活躍馬を輩出したが、
最も活躍馬を多く輩出したのは芝の中距離戦であった。

特に、直線での瞬発力に秀でた馬が多く、道中は中団~後方に待機して脚を溜め、
最後の直線で大外から一気に差し切る、というレースが多かった。
※近年の競馬で上がり3F・33秒台がバンバン出るようになったのは、
 馬場の高速化だけでなく、このサンデーサイレンスの血の影響と言われることもある。

そのサンデーサイレンスの最高傑作と言われているのが、
2022年現在のリーディングサイアーであるディープインパクトである。
その走りは、日本のトップジョッキー・武豊をして「飛んでいる」と表現されるほどだった。

ディープインパクト以外にも、以下のように数多くの名馬を輩出している。
・フジキセキ
・ダンスインザダーク
・サイレンススズカ
・ステイゴールド
・スペシャルウィーク
・アドマイヤベガ
・エアシャカール
・アグネスフライト
・アグネスタキオン
・マンハッタンカフェ
・デュランダル
・ゴールドアリュール
・ネオユニヴァース
・ゼンノロブロイ
・ハーツクライ
※G1勝ち馬のうち、現在も血統表に多く残っている馬や
 現役時代のインパクトが大きかった馬を抜粋。
 上記以外にも多数の活躍馬を輩出している。

サンデーサイレンス産駒の種牡馬の特徴としては、
自身の現役時代の特徴を引き継ぐ馬が多いこと。

サンデーサイレンスが最も活躍馬を多く出したのは芝の中距離だったが、
その優れた潜在能力から、短距離やダートでも多くの活躍馬を輩出した。

サンデーサイレンス産駒の種牡馬は、
サンデーサイレンスほど多様な産駒は輩出していないものの、
それぞれ自身が活躍したカテゴリで、活躍馬を多く輩出している。

Ex) ディープインパクト→コントレイル
  ハーツクライ→シュヴァルグラン
  ダイワメジャー→メジャーエンブレム
  ゴールドアリュール→エスポワールシチー

そのため、現在の日本の競馬においては、
ほぼ全てのカテゴリーでサンデーサイレンスの血を引く馬達が活躍している。

サンデーサイレンスがこの世を去ったのは2002年、この記事を書いているのが2022年と、
死後約20年が経過したが、その血は日本に深く根付き、一層の拡がりを見せている。
サンデーサイレンスの血は、今後も日本競馬を支え続けるだろう。