「競馬」とは、競走用に育てられた馬達が、騎手を乗せて一斉にスタートし、
ライバル達より早くゴールに到達することを目指す競技である。

とはいえ、競走馬の能力には当然ながら個体差があり、
走るのが圧倒的に速い馬もいれば、あまり速くない馬もいる。
そういった、速さに圧倒的な差がある馬同士がレースをしても、
結果はだいたい予想がつくし、見ている方からすると面白味に欠ける。

そのため、競馬には、クラス分けという制度が存在する。
今回は、JRAの競馬におけるクラス分けについて解説したい。

日本の競走馬は、強さによってクラス分けされており、
上のクラスから順に、
・オープン
・3勝クラス ※準オープンとも言われる
・2勝クラス
・1勝クラス
・未勝利
となっている。

参考までに、2023年4月時点でのクラス別頭数をピラミッド図で記載する。
オープンクラスまで上がることの難しさが伝わるだろうか。

更にレースの格付けとして、オープンクラスの中に
・G1(Jpn1)
・G2(Jpn2)
・G3(Jpn3)
・リステッド
・オープン特別
が存在する。
"ダービー"や"有馬記念"といった有名なレースなどはG1である。

※なお、JRAで行われるG1レースは、
 ・芝コース  :22レース
 ・ダートコース:2レース
 ・障害コース :2レース
 で行われており、このことからも、
 JRAのレースが芝コース中心の体系だと言えるだろう。

全ての馬は、最初は未勝利からスタートし、勝利を重ねるごとにクラスが上がっていく。

レースは、同じクラスの馬同士で戦うように出走登録の条件が決められており、
未勝利クラスの馬と、オープンクラスの馬が同じレースに走るようなことはほぼ無い。

但し、いくつか例外はあって、
下のクラスの馬が、上のクラスのレースに出走登録することは可能であり、
自身のクラスより上のクラスのレースに出走することを"格上挑戦"と呼ぶ。

※ただ、通常、格上挑戦はせいぜい1クラス上までになることが多い。
 (未勝利クラスの馬が1勝クラスへ、3勝クラスの馬がオープンクラスへ出走する、等)

このように、レースは、その馬の成績を元にしたクラス分けを行い、
なるべく実力の拮抗した馬同士を対戦させることで、
面白いレースとなるように考えられているのである。