・ブリックスアンドモルタル(Bricks and Mortar)
 -2020年種付け料:600万円
 -父:ジャイアンツコーズウェイ
 -母:ビヨンドザウェイブス(母父:オーシャンクレスト)
 -主な勝ち鞍:ペガサスワールドCターフ(G1)、ブリーダーズCターフ(G1)など
 -初年度種付け頭数:178頭

・血統表

ジャイアンツコーズウェイ
Giant's Causeway
ストームキャット
Storm Cat
ストームバード
Storm Bird
ノーザンダンサー
Northen Dancer
セクレタリアト
Secretariat
ラーイ
Rahy
ブラッシンググルーム
Blushing Groom
ロベルト
Roberto
オーシャンクレスト
Ocean Crest
ストームバード
Storm Bird
ノーザンダンサー
Northen Dancer
シアトルスルー
Seattle Slew
エクセラー
Exceller
ヴェイグリーノーブル
Vaguely Noble
ステージドアジョニー
Stage Door Johnny

・期待度:B ※著者個人の評価です

・ポジティブ理由①
サンデーサイレンス、キングカメハメハなど、日本の芝で活躍する血を持っていないため、かなり幅広く配合相手が選べること。

・ポジティブ理由②
アメリカの芝という、比較的日本に近いコースで活躍した実績を持つこと。
※ダート競馬が主流のアメリカにおいて、本馬は芝馬ながら年度代表馬に選ばれている。

・ネガティブ理由①
日本においてストームキャット系の種牡馬の実績が乏しいこと。

・ネガティブ理由②
アメリカの芝コースで実績を上げた馬が、日本で種牡馬として成功した例がほとんど無いこと。

・所感
あまり聞き慣れない名前だったが、調べてみるとアメリカの芝で大成功した種牡馬だったと知る。
種付け料は600万円と、相当に期待されていることが分かる。

ただ、この血統が、日本の競馬でどこまで通用するのだろうかというのは少し疑問。
確かに、アメリカから超一流の芝馬が日本に導入された例は無く、このクラスの馬なら、日本でスゴイことをやってくれそうなことを期待する気持ちは分かる。
だが、冷静に考えると、この馬は日本で成功した種牡馬のどの条件にも当てはまっておらず、極めて特殊なケースに見える。

まず、アメリカの芝馬が日本に導入されることは少ないし、ストームキャット系の馬も芝で大活躍した例はあまり多くない。
ストームキャットの系統は、比較的、日本の馬場との相性が良いと言われ、特に父・ジャイアンツコーズウェイの産駒は、エイシンアポロン、スズカコーズウェイなどの馬が活躍している。
だが、それら活躍馬の多くは短距離馬であり、この馬の血統も、クラシックを始めとした芝の中長距離を狙える血統では無いように見える。

また、この馬自身は、ストームバード(Storm Bird)の3×3という強烈なインブリード(クロス)を持っており、これも日本の競馬で良い影響を与えるとは思いづらい。
実績が実績だけに、かなりの人気種牡馬となっているようだが、果たして日本競馬でどこまでの活躍が見込めるだろうか。。

個人的には、期待ほどの成功は難しいのではと見ているのだが。。