・スワーヴリチャード(Suave Richard)
 -2020年種付け料:200万円
 -父:ハーツクライ
 -母:ピラミマ(母父:アンブライドルズソング)
 -主な勝ち鞍:ジャパンC(G1)、大阪杯(G1)など
 -初年度種付け頭数:123頭

・血統表

ハーツクライ
Heart's Cry
サンデーサイレンス
Sunday Silence
ヘイロー
Halo
ヘイルトゥリーズン
Hail to Reason
アンダースタンディング
Understanding
トニービン
Tony Bin
カンパラ
Kampala
リファール
Lyphard
アンブライドルズソング
Unbridled's Song
アンブライドルド
Unbridled
ファピアノ
Fappiano
カロ
Caro
ジェネラルミーティング
General Meeting
シアトルスルー
Seattle Slew
リヴァーマン
Riverman

・期待度:B ※著者個人の評価です

・ポジティブ理由①
2歳から重賞を走りクラシックで連対する仕上がりの早さと、5歳でジャパンカップを勝利したように息の長い活躍ができること。

・ポジティブ理由②
ハーツクライ産駒でありながら、東京コース以外のG1レースを捲って勝つ器用さがあること。
(ジャパンCを制覇し、ダービーで2着したように東京コースでもG1級の能力アリ)

・ネガティブ理由①
サンデーサイレンス系の血が飽和状態にあり、種牡馬としても、同じく父:ハーツクライはシュヴァルグランと同期デビューで競合すること。

・ネガティブ理由②
父:サンデーサイレンス系 × 母父:アンブライドルズソングの組み合わせは、3世代下(種牡馬としては2世代下)の3冠馬コントレイルと約50%の同血となること。
※競走馬としての適性の違いは大きいが、血統表上はこの2頭はかなり近い存在となるため、この馬と合いそうな良血の繁殖牝馬はコントレイルと配合される可能性がある。

・所感
血統、成績を眺める限り、この馬は種牡馬として成功しそうに思えた。
種牡馬として同期デビューとなるシュヴァルグランと比べても、仕上がりの早さや、器用さの点ではこちらが上のように見える。

なので、この馬の方が種牡馬として成功すると思ったのだが、シュヴァルグランと比較してマイナスな点は2つある。
-スワーヴリチャードより種付け料が高いこと(スワーヴリチャードは80万円と本馬の半分以下)
-本馬の血統がコントレイルと近いこと
この2点で、本馬とシュヴァルグランの成功確率は五分五分と考えた。

ただ、現役時代の成績を考えると、ハーツクライ産駒の種牡馬の中ではこの馬が最も仕上がりが早く、クラシックを狙う上では最も成功に近い馬だと思う。
現役時代の戦績としても、ダービー2着でジャパンC、大阪杯に勝利という戦績は、他のハーツクライ産駒と比較しても劣るものではないだろう。

そういう点ではこの馬の成功は約束されたようにも思うが、飽和状態にあるサンデーサイレンス系の血で、しかもコントレイルとの50%同血であるという点は、種牡馬としてはあまりプラスに働かないように思う。
イメージとしては、廉価版のコントレイルになるのだろうか。

※あと、現役時代にG1を2勝しているものの、正直、インパクトに欠ける馬だった印象。そういう点で、種牡馬としては不利に働くようにも思う。。