ミスタープロスペクター系は、
2023年現在、世界で最も繁栄している系統の一つである。

日本で発展しているキングカメハメハ系も
ミスタープロスペクターから発展した系統の一つだが、
基本的にはダートで活躍する馬が多い。
※どちらかというとミスタープロスペクター系の中ではこの系統が異質。

(キングカメハメハ系の馬を除けば)
芝が主流の日本競馬では、種牡馬リーディング上位に来ることは少ないが、
ダートが主流のアメリカ競馬では、常にミスタープロスペクターの血を引く馬が
リーディング上位にいる。

日本競馬でも、リーディング上位にこそ来ないものの、
ダート戦では下級条件~重賞レースまで、条件を問わず常に大きな存在感を示している。

日本で活躍する代表的な種牡馬としては(キングカメハメハ系の馬を除けば)、
・サイスヴィグラス
・アイルハヴアナザー
・マクフィ
辺りが挙げられる。

リーディング上位の種牡馬ではないが、産駒数はそれなりに多く、
特にダート戦ではかなりの出走頭数がいるので、新聞で目にすることも多いだろう。

日本での活躍馬を挙げてもあまり凄さが伝わらないかもしれないが、
世界の活躍馬としては、かつて世界最高獲得賞金馬だったアロゲート(Arrogate)や、
2015年のアメリカ三冠馬であるアメリカンファラオ(American Pharoah)などが
ミスタープロスペクターの血を引く馬であり、
世界的に、特にアメリカ競馬においては絶対的な存在感を持つ系統である。

ミスタープロスペクター自身は、1970年にアメリカで生まれた。
当時のダート短距離レコードを記録したことはあるが、
重賞レースの勝利経験はなく、競走馬としてはそこまで目立った成績を残していない。

だた、引退後は種牡馬として大活躍。
ファピアノ(Fapiano)、ゴーンウエスト(Gone West)、
フォーティナイナー(Forty Niner)、シーキングザゴールド(Seeking the Gole)、
キングマンボ(Kingmanbo)、、、、、などを輩出。
※代表産駒が多すぎて挙げ切れないが、ここでは近年の血統表に残っている馬をピックアップして紹介。

産駒は競走馬として結果を残しただけでなく種牡馬としても大成功を収めており、
いまやミスタープロスペクターの血は世界中で繁栄している。
ノーザンダンサーに次いで、血統表に大きな影響を与えた種牡馬だとも言われる。

ミスタープロスペクター自身はダートの短距離で活躍していたが、
現代ではミスタープロスペクターの血を引く馬達は様々な条件で活躍している。

ただ、キングカメハメハをはじめとしたキングマンボ(Kingmanbo)の血を引く馬達は
芝での活躍が多いものの、その系統を除くと、主戦場はダートである。

ミスタープロスペクター自身が短距離で活躍したこともあり、
特に短距離を得意とする馬は多いが、長い距離にも充分に対応している。
※先述したアロゲート(Arrogate)やアメリカンファラオ(American Pharoah)は
 中距離で成績を残した馬である。

日本競馬でのミスタープロスペクター系は、
ダートで活躍する血統と覚えておけば大きな間違いは無い。
また、日本に輸入される種牡馬の多くは、
やはりダート短距離で成績を残すことが多いが、
芝の短距離にも適応する馬も一定数いる。

感覚的には、
 ダート・短距離 > ダート・中長距離 > 芝・短距離 >>> 芝・中長距離
のようなイメージで捉えておけば良いだろう。
※キングカメハメハ系を除けば、芝の中・長距離での好走は期待しない方が良い。

これからもミスタープロスペクターの血を引く馬が多く日本に輸入されると思うが、
基本的にはこの傾向は変わらないだろう。