※ここのデータは2018年~2022年の5年間のデータを元にしたものです。
夏競馬の名物レースの一つと言えるのが、ダート1000m戦。
札幌・函館・小倉の3つの競馬場で開催されるが、いずれも小回り平坦のローカル競馬場。
普段、あまり行われないコース設定で、新馬・未勝利・1勝クラスという下級条件で行われることも多く、
予想する材料が比較的少ないため、ここは一つ、血統面からヒントを探ってみたい。
まず、ダート1000mの出走回数が50以上の種牡馬の成績を集計したものが下記の通りである。
複勝率では、アイルハヴアナザー産駒の34.3%が最高であるが、
僅差でシニスターミニスター産駒が並んでいる。
以下、キンシャサのキセキ、ロードカナロアと続く。
結論として、勝率-連対率-複勝率、そして単勝回収率-複勝回収率の値を総合的に考えて、
最も好成績なのは、シニスターミニスターということで、異論は無いだろう。
シニスターミニスターは、代表産駒がテーオーケインズ、インカンテーションなど、ダート中距離で活躍した産駒が多く、
短距離よりも中距離で活躍馬を多く輩出しているイメージがある。
だが、この集計結果から考えると、決して、ダート1000mという超短距離を苦手としているわけではないことが分かる。
他、成績上位の種牡馬は、ダートの上位種牡馬が多くいるのだが、
注目すべきは、オルフェーヴルやスクリーンヒーローの産駒が好成績を挙げている点だ。
オルフェーヴルは芝の中長距離で歴代最高クラスのパフォーマンスを発揮した馬であり、
スクリーンヒーローも芝2400mのG1ジャパンCを勝利した実績がある、芝の中長距離で活躍した馬である。
その一方で、スウェプトオーヴァーボードやメイショウボーラーの産駒成績は、
このランキングでは下位にあることから、代表産駒が短距離で活躍しているといっても、
ダート1000mという特殊条件では、あまり成績を挙げられていないように見える。
とはいえ、ヘニーヒューズ、パイロ、サウスヴィグラスといった、
いかにもダート短距離といった血統は、しっかりと上位の成績を上げていることから、
イマイチ傾向が掴みづらい。
ただ、全体の傾向として言えるのは、
・中長距離志向の種牡馬でも好走が期待できる。
ということである。
短距離だから、サウスヴィグラスやヘニーヒューズ産駒を狙う、ではなく、
短距離だからこそ、シニスターミニスターやアイルハヴアナザー、オルフェーヴルやスクリーンヒーローの産駒を狙っていく、
というのが、穴党目線では正解と言えるだろう。